幼なじみの溺愛が危険すぎる。 〜中学時代〜
初夏
【玲音 side】


中休みの賑やかな教室で後ろの席をふりかえった。


「高山っていつも牛乳飲んでるよな?」


休み時間のたびに
牛乳をがぶ飲みしているバスケ部の高山のことを不思議に思い、

たずねてみた。


「身長、身長!もっとデカくなりたいからさ」


軽く笑いながら頭に手を当てた高山に
口を尖らせる。


「高山、背、高いじゃん。」


高山の身長はどうみても170を軽く超えている。

すると、高山が頭の後ろで腕を組んで
眉を寄せた。


「これでもまだまだ背、足りないんだよ。
バスケやってる奴、みんなでかいからさ。

やっぱ、180は欲しいよなー」



そう言うと高山は手に持っていた牛乳を一気に飲み干した。


「牛乳って背、でかくなるの?」


「でかくなるらしいよ。
うちの先輩たちもみんながぶ飲みしてる」


「へぇ…」


そういえばりりちゃんも牛乳、よく飲んでる。



……そっか。

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