幼なじみの溺愛が危険すぎる。 〜中学時代〜
【りり花 side 】


「ねぇ、ねぇ、あの小さい子、すごく上手だよっ」


「どの子? 」


「あの、うす茶色の髪の可愛い子! 」


「ホントだっ! すごい‼︎  足早い‼︎ 」



周りの女の子達の声につられて視線を向けると、

砂ぼこりを巻き上げて、
転んでも押されてもボールを追いかけて、

小さな体で激しく相手にプレッシャーをかけている玲音の姿があった。


あれ…?


玲音って、あんなに荒っぽいプレーしたかな?


いつの間にあんなにサッカー上手になったんだろう?



死に物狂いでボールをおいかけている玲音は、

いつもの玲音とはまるで別人のようだった。


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