幼なじみの溺愛が危険すぎる。 〜中学時代〜
放課後、玲音と歩いていたら担任の先生に呼び止められた。


「吉川、修学旅行の健康診断の記録と出欠表、明日までだぞ。忘れずにな」


返事の代わりに小さく頷くと、玲音が目を丸くした。


「りりちゃん、まだ修学旅行の出欠票だしてなかったの? 」


「あ…、うん」


玲音と目を合わせられないまま言葉を濁した。


玲音のおじさんは仕事が忙しくて、ほとんど家にいない。


黒い瞳を伏せて悲しそうに笑う玲音の顔が浮かぶ。

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