chocolate mint

「さっきここにいる意味があるのかな、って言ったのは、これ以上有紗さんが関わるのなら、もう僕は必要無いんじゃないですかって、そう言いたかったんです」


「僕を切り捨てて二人でこの店を進めていくなら、もうそれはそれで構いません。新しいお店に関われないのは残念ですし……和希さんにも迷惑をかけてしまう事になるから、 このまま『Felitita』で働き続ける訳にもいかなくなるでしょうけどね」


「おい、裕介。何もそこまで……」


立ち上がって何かを言いかけた青木さんを遮って、言葉を続ける。


「長く働いた『Felitita』をこんな形で離れるのは残念ですけど、仕方ないですね」


「……僕はもう辞める人間ですから、このお店のマネージャーが有紗さんに変わったとしても、もう報告はいりませんから」


「それとも、最初から共同経営者として関わるんですか?共同経営でも、夫婦経営でも何でもいいですけど、『Felitita』のマネージャーの橘さんには、ちゃんと二人から報告してあげて下さいね」


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