chocolate mint
「……菅原さんの事は、いいの?」


少しだけ声を震わせながら、香織ちゃんはウルウルと瞳まで震わせて、じっと僕を見つめて問いかけてくる。



「菅原さん?……あぁ。何か聞いたの?言うタイミング逃しちゃってたけど、土曜日僕が出掛けた後にお店にスマホ届けてくれたんだよね。出られなくてごめんね」



何で和希さん?と思いながらも、やっとスマホを届けてくれたお礼を言えたとホッとした瞬間、香織ちゃんの瞳からまた涙が溢れ落ちた。



「……も、やだ」



ポロポロポロポロ。堤防が決壊したように、涙が次から次へと溢れて止まらない。




香織ちゃんが、ここまで泣いている姿を見たのは初めてで……



やっぱり僕は、何か彼女を傷つけるような事をしてしまったのだろうかと焦る。



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