chocolate mint

さっきまでは、僕が強引に身体の関係を持った事に傷ついているんだろうって思ってた。


だけど香織ちゃんは、『僕が』『香織ちゃんと寝た事を』後悔してるんだと思ってたって、そう言った。



……って事は、香織ちゃん自身は後悔してる訳じゃないんだって……そう考えてしまうのは、あまりにも自惚れ過ぎているだろうか。




だって、その事以外に、香織ちゃんを泣かせるような何かをした覚えなんて全く無いし……




何を誤解しているのか分からないけれど、頼むからちゃんと言葉にして伝えて欲しい。





「どうしてまた泣くの？『やだ』って何が？ちゃんと話してくれないと分からないよ。全部答えるから、教えて？」





僕がそう言うと、香織ちゃんはぐいっと乱暴に手の甲で涙を拭い、キッと強気な目線で僕を見据えながら、こう言い放った。