君の勇気を、きっと私は愛し続けてしまうのだろう。【完全版】
「――ミサは優しいな。」
神経衰弱をしている途中に突然
彼はそうポツリと言った。
ちなみに、神経衰弱
今の時点では私が優勢である。
「え?」
彼の言葉の意味がわからなくて
「どういうこと?」
と私は聞き返した。
すると、彼はさっきと同じ言葉を
繰り返してきて。
「ミサは優しいよ。」
「何で?」
「何でって…毎日俺に会いに来てくれるから。」
「…毎日会いに来させてるのは君じゃん。」
「確かにね。」
そう言って笑った彼。
「だって、ミサといるの楽しいから。」
と彼は穏やかな笑顔で言った。
――調子が狂う。
「…そんなこと言っても何もないよ。」
「照れてる?」
そう言ってきた彼は何処か楽しそう。
「…照れてない。」
「照れてるじゃん。」
「照れてないってば!」
「おっ!キング来た!さっきあったのは―――ここ!!」
――本当、自由な人。
――君といると私の調子が狂ってしまう。
――だから、君のことが嫌いなんだ。