君の勇気を、きっと私は愛し続けてしまうのだろう。【完全版】
「――時間じゃない?」

そう問いかけてきた彼は私の方に

視線だけを移しただけで

まだベッドに寝転んでいた。


結局15分間、私たちは何もしなかったし

何も喋らなかった。


私はただ、目の前にいる彼をずっと

見ていただけだった。



「そうだね。」



――もう、お別れだ。

――戻らなきゃいけない。

――今まで通りに。

――忘れなきゃいけない。

――君と過ごした時間を。





「じゃあ―――マヒロ。」

「うん。」

「さようなら。」


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