星降る空で抱きしめて【下】~女子校英語教師と生徒の恋の場合

「んー…」



いつもの宵の口のいつもの英語準備室。

私の隣には腕組みして難しい顔をする先生。



「ねっ、いいでしょ?お願い!お願いッ!!」




その先生に、出来る限りの可愛い仕草で手を合わせる私。



「だってお兄さんは保護者じゃないでしょ?」

「え、だって大人だよ?お酒も飲めるし、深夜外出も出来るし。

それになんと言っても私のお兄ちゃんだもん!両親に何かあったらお兄ちゃんが私の面倒見てくれるんだもん!

なんならほら、選挙権もあるし!」

「選挙権は南条もあるでしょ?今月から。」

「そっ、そうだけど!いや!そうじゃなくてっ!!」



兄の誕生日プレゼント『何かスペシャルなことをやってあげる券』を使って、イルミネーションデートに行くための手伝いをしてもらうことにした。

兄に夜デートを許可させて、只今先生を説得中。

ちなみに両親には兄と行くということにして兄にアリバイ工作してもらう手筈になっている。先生には秘密だけれど。
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