クールな部長は溺愛同居人!?
余裕で用意をしていたつもりなのに
なぜか余裕がなくなるという女子あるある。
5時ジャストに新堂係長が迎えに来てくれて
私は慌てて玄関に出ると、新堂係長は驚いた顔になる。
「会社とは別人だね」
「変ですか?」
メイクがケバい?
いつもがナチュラルだから濃く感じる?
「いや綺麗だよ。いつも可愛いイメージだけど、今日は綺麗だ」
新堂係長にそう言われてると
お世辞とわかっていても顔が赤くなる。
「さぁどうぞ、僕のお姫様」
白のアルファロメオだけど
派手なスポーツタイプではなく
上流なセダンのイタリア車ってイメージ。
そのの助手席に案内され
シートに身を沈める。
密室でふたりきりになると
急に緊張してきた。
そんな私の気持ちがわかったのか
「リラックスして。今日は美味しいワインを用意したよ、ずっと一緒に楽しく過ごそう」
そう言って
慣れた手つきで、私の頬をそっと撫でる。
以前
ハイスペック合コンの朝
高熱を出した時
課長は必死な顔を見せながら、私の頬を撫でてくれたっけ
冷たい指先が心地よかった。
こんな素敵な人と一緒に居るのに
思い出すのは課長の事ばかり……ダメな私。