クールな部長は溺愛同居人!?

指摘されて言葉に詰まる。

「深い意味はないんだ、ごめん」

「いえ……すいません」

話の流れを変えたくて
フロントに預けなかったブランドの紙袋を手に取り、その中から細長い箱を係長に渡した。

「早いけど、クリスマスプレゼントです」

両手でうやうやしく差し出すと、係長は笑顔を広げて喜んでくれた。

「ありがとう嬉しいな。僕も用意してるけど部屋にある。明日の朝がクリスマスイブだから、朝に渡そうと思ってた」

朝というワードにいまさら反応してしまう。

「部屋で開けるね」

「はい」

「食べ終わったら行こうか?」

「はい」

ひとつの部屋で一晩過ごす

つまり
大人の関係。

新堂係長に抱かれたら
このモヤモヤした気持ちも、スッキリするだろうか。

デザートを食べ終わり
新堂係長と一緒に席を立ち
夜景にさようならをする。

名残惜しそうな私を見て「部屋からも見えるよ」と、優しく教えてくれた。
キラキラ輝く夜景
課長もどこかのホテルで、鈴木常務のお嬢さんと見てるのかな。

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