クールな部長は溺愛同居人!?

「バカな子だね」

「はい」

「こんな悪い男に引っかかっちゃダメだよ」

「すいません」

「謝らないでいいよ。僕が悪い」

係長は一度席を立ち
冷たいワインの口を切ってグラスに注ぐ。

私は冷たいペリエを飲んでから深呼吸。
ワインが美味しいから飲み過ぎたかも。

時間も深呼吸が必要なのか
しばらく2人とも何も言わず
静かな時間が流れていたけれど
流れを止めたのは係長だった。

「僕が、あいつの大切な女の子を奪いたくなった。だから僕が一番悪い」

「係長」

「新井さんには申し訳なかったごめん。でも、新井さんが可愛くていい子だから、本気になってもいいなって思ったのは事実だから」

呼び方が未亜ちゃんから新井さんに戻り
自分の気持ちも楽になる。

「相楽は同期の出世頭。口と態度は悪いけど仕事ができる男で、尊敬しながらも……僕は嫉妬してた」

係長はネクタイを外してリラックス
芳醇な赤い液体が係長の喉に流れる。
のどぼとけが上下して男性の色気を感じた。
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