クールな部長は溺愛同居人!?
美味しい鍋も進まない。
課長が目の前で一緒に鍋を突っついてる状況が、まだ受け入れられない。
そんな私を無視して
楽しそうな両親&課長。
うわっ笑ってる。
いつも人を落し入れるような笑顔が多いから、つい素直に見れない。
裏がありそうな笑顔だよ。
「そういえば、幸弘さんってどこの場所にいるの?」
お母さんのさりげない発言に心臓が止まりそうになる私。
「場所といいますと……あぁ、僕は未亜ちゃんとおなじ……」
サラッと正直に言う課長の返事を「同じフロアの真下にある階の遠い場所っ!」と、必死でストップさせた。
言ってない。
ヤバい。
同じ課の課長と部下の関係って言ってなかった。
だってバレたらうるさいでしょう。
「えーっと……そうですね……」
課長はお母さんと私を交互に見た。
課長お願い。今は黙っていて。
きちんとそのうち話すから
仕事ができる上司なら空気読んで下さいっ!
「そうです。下の階で仕事してます」
お母さんにそう答えてくれた。
さすが課長。
ホッとしてその場で崩れそうな私。
ありがとう課長。
「ねー。未亜の仕事してる広報部は詳しい?」
おかーさん!何を言うかっ!
「多少は詳しいです」
課長は答えてお父さんにビールを注ぐ。