クールな部長は溺愛同居人!?
「未亜こそ、どうしてご両親に同じ課って説明してない?」
ぐっ……痛い所を突かれた。
「お話してごらん。ドSの課長に」
だから顔が近いんだって
もうおでこコツンできそうなぐらい近い。
「話そうとは思ってたんです」
もはや涙目の私。
「へぇーっ」
「もう……いじめないで下さい。そーやって、すぐ人をいじめるからドSじゃないですか」
会社じゃ絶対言えない言葉が、自分の口から飛び出した。
「未亜が可愛くて好きだから、いじめちゃうんだよね」
「そんな嘘はどうでもいいんです。もう、同じ家に住むのは仕方ないけれど私に干渉しないで下さいね」
「あ、サラッと流した」
「意地悪な冗談は慣れてますから。ここの家では上司と部下じゃないから、課長と私は同じ……同じ……同居人ですから、脅さないで下さいね。ドSも反対!」
強くならなきゃ!
もう立派な社会人だ私は!
課長の胸をそれこそドンと押し
しっかり離れて自分のエリアをキープ。負けるものか。
ベッドの上のヌクヌクしたぬいぐるみを胸に抱き、腰を下げて防御モードになる私の姿を見て、課長は吹き出して笑う。