クールな部長は溺愛同居人!?

「そんなの抱いて寝てんの?」

「抱きまくらが好きなんです。私の勝手でしょう」

「悪かったごめん。風呂空いたからどうぞって連絡だけ」

「わかりました!」

大きな声で返事をするとまた笑う。
楽しそうに笑われるとムカつく。
やっと背中を向けて部屋を出ようとするので、ホッとしてたら急にまた振り返って「あと、明日は何時に出る?」
と、私に聞いてきた。

「えっ?」

「車で行こうか電車で行こうか迷ってる。どっちが近いかな、ここなら駅が近いから電車の方が早いか」

「えーっと……電車の方が早いと思います」

「だろう。ここ本当に場所いいよな。時間合わせるぞ、明日は会議がないから普通でいいな」

「はい?え?一緒に行くの?」

「当然だろ。同じ勤務先なんだから」

え?はい?課長と私が?一緒に行くの?
小学生じゃあるまいし
それより……周りが引くし
朝から緊張したくない。
一緒に通勤は絶対無理!命が足りない。

「いや、無理です無理です」

「なぜだ?」

「いや……だって……」

「帰りも時間が合えば一緒に帰れる」

「はい?」

「同じ家に帰るんだろう」

ちょっとイラっとした顔で言われてしまった。
この顔つき会社でもよく見る……じゃなくて

はい?
行きも帰りも一緒なの?
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