クールな部長は溺愛同居人!?
朝起きて
リビングに行くと
いつもの食卓テーブルに、両親と怖い鬼上司が座ってる。
私の緊張はどこまで続くのだろう。
エンドレス手汗な日々。
「今朝は寒いなぁ。降水確率は低いから傘はいらないな」
「そうね、幸弘君は傘ある?」
「大丈夫です」
「朝はごはんでよかった?パン派だった?昨日聞くの忘れちゃった」
「お母さん酔っぱらって早く寝たからねー」
「どちらでもいいです。朝からしっかり美味しくいただけるだけで、ありがたいです」
「イケメンに言われると嬉しいわ。お弁当も作ったからね」
平和だ。
朝から私抜きで
楽しそうな家族団らん雰囲気。
「おはよう未亜、早く食べちゃいなさい」
「私はコーヒーだけでいい。早く出るから」
完璧な家族図のような食卓テーブルには入らず、こっそりキッチンに入ってパンをかじり、コーヒーポットに手をかける。
早く食べて早く出よう。