クールな部長は溺愛同居人!?
その夜
両親が寝静まった頃
私は課長の部屋の扉をノックする。
「課長。失礼します」
背筋を伸ばして
お母さんのタブレットを借りて課長の部屋に入る。
課長の部屋と言っても、大好きなお姉ちゃんの部屋なんだけどね。
あぁ
課長が使ってるっていうのも
寂しさがある。
まだダンボールが少し山積みのまま
机と大きな本棚とベッドはお姉ちゃんのを使ってる。
淡いグリーンが好きな女子力高い部屋は、課長のモノトーン色が浸食している。
大きな本棚には本がびっしり
本が大好きな私は「わぁ」と声を上げ、その種類の多さに驚く。
高い本ばっかり
そして私が欲しい本がいっぱい。
ノベルは少なくて
ほどんど仕事関係の本ばかり。
勉強になりそうなクリエーターの分厚い本がいっぱいある。
目を輝かせていると
「襲われに来たのか?」って声をかけられた。
ヤバいヤバい
ここは敵のアジトだ!