クールな部長は溺愛同居人!?

お母さんは悪くないけど自分を責めた。お父さんも自分を責めた。

赤ちゃんは男の子だったそうだ。

悲しいけれど現実も見ないといけない。
先に生まれてるお姉ちゃんの為にも、いつまでも泣いてばかりじゃいけないと立ち直り、このまま3人家族でもって思っていたら、7年空けてひょっこり私が生まれたという話。

そしてここで事件が発生。

流れてしまった赤ちゃんの出産予定日と、偶然聞いた課長の生年月日が一緒だったというアンビリーバブルな話にお母さんは驚いた。

『生まれかわりとか、そういうのは全然思ってないと思うの。スピリチュアルとか信じない人だから。でも何かは感じてると思うの』

お姉ちゃんにしんみりいわれると
私も何も言えなかった。

家に仏壇はないけれど
小さな可愛らしいお地蔵さんの置物がサイドボードの上に飾ってあり、お花やお菓子が置いてある。
大げさに拝んだりとか誰もしていないけど、常にお菓子があるので、私は子供の頃はお菓子置き場と思っていた。

そうじゃないんだって聞いたのは小学生の頃。
さりげなくお父さんが教えてくれたけど、子供ながら大きな声で人に話せない内容と思った。

兄の存在は知ってたけれど

まさか課長の生年月日がそこに繋がるとは……うーん。

『それもあるけど、ほらパート先でリストラに合ったでしょう。未亜も社会人になって忙しくて、私は私で海外で年に一度帰るか帰らないかで……つまりヒマなのよ』

お姉ちゃんは他人事にように大きな声で笑う。

いいね他人事で……こっちは泣きそうなんですけど。
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