クールな部長は溺愛同居人!?

土曜日

課長は休日出勤
私は大学の友達と会って楽しむ日。

充実した土曜日を過ごし
次の日は日曜日。
ほぼお昼に目を覚まして階段を下りると、お母さんがテツオとじゃれていた。

「お父さんと……幸弘さんは?」

「電気屋さん。年賀状を印刷するつもりがプリンターが壊れて、2人で買いに行った」

仲の良いことで。

私はコーヒーをセットしてフラフラ居間を歩き、小さなお地蔵さんの置物の前にある菓子パンに『お兄さん、いただきます』って心の中で手を合わせ袋を開ける。

テツオが袋を開ける音に反応し
お母さんの膝から私の足元にジャンプ。
君の身体に悪いからあげないよー。君はこっちでしょう。
テツオ用のオヤツをあげると、ゴロゴロ喉を鳴らして足にすり寄る。
可愛いヤツだ。

食卓テーブルでスマホを見てたら
お母さんがコーヒーを淹れて目の前に置いてくれた。

「ありがとう」
「あのね……」

見事に声の二重奏。
私のお礼を気にもせず、洋子は私にコソコソ話。

「ここだけの話なんだけど……」

新井家
ここだけの話が多すぎる。
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