クールな部長は溺愛同居人!?


日々は流れ


あっという間に
明日はハイスペック合コン。

前日から色々と管理しなくてはいけない。

今日はマッサージしてパックして
高い美容液のサンプルを使おう
明日は会社から直行だから
シフォン素材のワンピを持って
会社で着替えよう。
可愛くてシワにならないから最高だ。
もう一度試着をして、アクセサリーを確認しなきゃ。

「お先に失礼します」と、6時近くに席を立つ。
課長はまだ帰らない。
我が家のカレンダー情報によると、今日は遅くなるので晩ご飯はいらない日。

今日と明日はお願いだから
大人しくして下さいね。

足早に開いたエレベーターに乗ると
偶然
新堂係長が乗っていた。

「もう帰るの?」

「はい。係長は?」

「僕は、まだまだ帰れない」
悲しそうな顔をするのでつい笑うと「笑うな」って頭ぽんぽんされてしまい、反射的に頬が熱くなる。慣れた仕草が真依子ちゃんの言ってた『危険な香り』と言うやつなのだろうか。

扉が閉まり
密室でふたりきり

「このまま、エレベーターが故障しちゃえばいいのにね」

首を傾け
甘い笑顔で私に言う係長。

ヤバいその笑顔。
甘すぎて溶けそう。



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