完璧幼馴染の仮面が崩れるとき
♤無防備なオマエ
俺は一体何がしてぇの...。
帰りの電車、今来たメッセージを読んで少し頬が緩んだ自分が情けない。
『耀、今日は飲みすぎちゃってごめんなさい。
今後は自分の限度を考えます…。
それから。いつも忙しいのに一緒に呑んでくれてありがとう
普段言えないから酔ってるうちに。』
送り主は幼馴染の茉莉花。
こいつ、マジで可愛すぎんだろ。
俺の3つ下の茉莉花はよく俺を呼び出しては、今日の仕事でオヤジが絡んで来て大変だったとか、上司に理不尽なことで怒られたとか...
そんな愚痴をよくこぼす。
でも今日はいつもとは一味違った。
『私ね。玉の輿とか芸能人とか、そんなこと、一切願ったりしないのよ?
夫婦で支えあって高いところ目指してふたりで頑張って、で、たまにはふたりで旅行して...
子どもは3人。男の子も女の子も欲しい。
まぁある程度のお金も大事ね...』
なんて、結婚観を自分なりに熱く俺に語る彼女。
そして最後に呟いた
『まぁこんなこと言ってるけど、結局好きな人がそばに居てくれればそれでいいんだけど。』