完璧幼馴染の仮面が崩れるとき
そう思っていたある日。
私が会社の方でスケジュール管理をしていると、私に宛に1本の電話が入った。
誰だろ…会社に電話なんて。
そう思いながら受話器を取ると、
『お疲れ様です。
僕のこと覚えてますか?
久遠 耀と同期の茅野です。茅野 健人』
「あぁ!覚えてます!
お久しぶりですね」
そう返すと、受話器の向こうから優しい笑い声が聞こえた
『急に会社に電話なんてしてびっくりしたでしょ。すみません』
「いえ、全然大丈夫です」
私がそう答えるとしばらく沈黙が続いた。
「茅野さん?」
『あぁ。すみません。
ちょっと言葉を選ぶのが難しいんですが
変な意味に捉えず聞いてくださると助かるんですが…。
どこか外でお会いできませんか??』
変な意味に捉えず……というのは下心はないということでいいのだろうか。
だけど、なんでこんなタイミングで私も茅野さんが2人で会うような話になるのか…。