完璧幼馴染の仮面が崩れるとき
『ちょっともぉ~!
今から茉莉花の家行くから!』
「えぇーうち汚いし。私パジャマにすっぴんのままよ?」
『文句言わない!私はバッチリ私服にフルメイクです~!!もー連絡待ってたのバカみたい
じゃ、行くからね』
そう言い捨てて電話をブチッと着られてしまった
はぁ~そろそろ準備しよっかなぁ
気だるく起き上がって全身鏡の前に立つ。
パジャマを脱ぐとインナーを着た自分の身体がうつる。
エステに脱毛。ヨガにジムでの筋トレ。
いつ耀とそういうことになってもいいように。
女磨きは怠ってこなかった。
でも、年齢って言うのは正直で、筋肉が少し脂肪になっているような気がした。
ん~。東京に来た頃は何故か自信満々でこわいものもなかったのに…
私の前に浮かぶのは『結婚』の二文字。
それと同時に『現実』という二文字もぶら下がる。
やだなぁ...もうこんな年になっちゃったの?
今から来る結花は私なんかよりも随分と現実を見て、経済的に、社会的に、あらゆる面から妥当な相手と付き合っている。
なんか...私だけ.......??