完璧幼馴染の仮面が崩れるとき



オシャレなランチタイムのカフェ。
ふたりでパスタを食べながら、私は昨日の話を事細かく話した。
結花はうんうんと頷き、時にへぇ~♡と耀の行動にトキメキ、話が終わるとこう言った。


「なるほどね~。
久遠さんって、本当に完璧だね」


その言葉に大いに納得した私は分かってもらえたことが嬉しくて、言葉を急き立てた


「でしょ?
街歩いてると街中の女子たちが私の隣を見て目をキラキラさせるのよ。」


「うん。分かる」


結花はとても頷きながらパスタをフォークに巻き付けている。



「なんか、会う度に遠い人みたいで...
何となく、もう手が届かないんじゃないかって思うのよね。
ねえ、結花、私もうそろそろ諦めた方がいい...?」


私の質問に困ったような顔をしてしばらく考えていた結花が意を決したように口を開いた


「うーん。そりゃ茉莉花が結婚して、子どもが欲しいって言うなら早い方がいいよね?

だって、今から新しい相手を見つけて、恋をして、お付き合いして...なんてしてたらあっという間に30歳!なんてことになっちゃう...」



結花の言葉を聞いてると、無性にグサグサと心に突き刺さる。

行き場もなく彷徨ってる30歳になんてなりたくない。
一生独身なんてもっと御免だ。



「ありがとう、結花。

私、そろそろ耀から卒業する」


そんな私の発言に少し顔をしかめて、こう言った。


「茉莉花がいいならいいけど.....

後悔しない?諦めきれる??」



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