完璧幼馴染の仮面が崩れるとき
結花の言葉にはかなりの重みがある。
今まで幾度となく耀を諦めようとしてきた。
忘れようともしてきた。
それでも忘れられないのは、私が本当に耀のことが好きだから。
『幼馴染の茉莉花』でもいいから。
どんな肩書きでもいいからそばに居たい。
こんなにも強く思う人の事なんて忘れられるんだろうか。
私が悩んでいると、結花は衝撃なことを言い始めた
「もうさ、この際ずっと思ってたこと言うけど...茉莉花、告白してみたらどう?」
「えぇっ??」
「だって、忘れたいんでしょ?なら、自分の気持ちにケリつけるのが一番だと思うんだけど。
それか若しくは、本気で彼女の座を狙いに行くか。」
「あの~...結花??
告白だって、しようと思ったこと何回もあるけど、できなかったし。
彼女の座を狙うなんて、私がもう何年もかけてやってきたことなの。
そんなに簡単に出来るものじゃないのよ。」
「でも、それって後のことを考えるからでしょ?」
「え?」
「前に進んで、久遠さんを忘れるなら、今後なんてない。
っていうかあってはならない。ズルズルまた引きずっちゃうよ?
だから、茉莉花が本気で彼女の座を狙いに行かない限りは、久遠さんとは離れちゃうってことよ。てゆうか、離れなきゃダメってこと。
なら、何にもしないより告白してさっと潔く身を引く方がいいでしょ?」