完璧幼馴染の仮面が崩れるとき
寂しい。茉莉花が俺をだんだん離れていく。
そんな気がしたけど、もうどうしようもなかった。
俺ももう茉莉花を諦めるべきなんだと悟って忘れようと、合コンで出会った別の女の子と恋愛した。
茉莉花を忘れたわけじゃなかったけど、俺はそれなりに彼女のことが好きだったし、結構上手くいってた。彼女と付き合って2年。
俺も来年は就活だし、専門学生だった彼女はもう国家試験に合格して、看護師になる夢を叶える。
俺らはもう安定期に入って、このままあと何年か付き合って、結婚していくのかもしれない。
そんなことを思ってた3月の中旬。
急に連絡はきた
『耀~!
来年から茉莉花ちゃんがそっち行くから、気にかけてあげてね?』
母さんからのメッセージ。地元にしばらく帰ったなかったから、正直びっくりした。
茉莉花が東京に?
現実なのに現実じゃないみたいな感覚が俺をおそう。
その後、引越しの日取りと住所とともに、どうせ暇なんだから手伝いに行きなさい。男手が必要なの。という母の命令が送られて来て、俺は茉莉花の引越しに行くことにした。