完璧幼馴染の仮面が崩れるとき
♢高級デートと甘い夜
はぁ~。緊張する。
左手の腕時計を見る。もう18時45分。
約束の場所までもう少し。
私はとりあえず自分が一番マシな高級そうな服を来てきた。
とは言っても、フランスに持ってきた服なんて本当に数着...。
こんなの、恥ずかしすぎる。
結花は心配いらないみたいなこと言ってたけど、私はもう心配しかない。
だってね...。そんなフランスでお姫様みたいに服を用意されてるなんてことないでしょ。
そんなことを思ってるともう目の前。
やだなぁ~。なんて不安になってると、
「壇さん」落ち着いた声で呼ばれた。
「こんばんは、秋月さん」
遠くから見てもやっぱり落ち着いている。
秋月さんはタキシードに似た上品でオシャレなジャケットを羽織っている。
やっぱりこんな服...恥ずかしすぎる。
「壇さん、行こうか?」
そう言って不安いっぱいの私の手を引き、向かった先はすぐ近くにある倉庫のような大きな建物。
あれ?と思っていると、中に案内された。