完璧幼馴染の仮面が崩れるとき



「部屋まで送る」


私がそういうと耀はふっと笑った


「悪いな。こんなダッセェ姿見せて。」


そう言いながらエレベーターに乗り、部屋の階数ボタンを押す。


「そんなことない。
ごめん。いつも私の話ばっかり聞かせちゃって。耀のこと、何にも私、聞いてなかったよね」



そう言ってると部屋についた。
部屋に入ると、耀は私に微笑みながら言った。


「俺はお前の愚痴聞くのも、訳わかんねぇ考え方聞くのも、好きでやってんだよ。
俺の話なんかより、茉莉花の話聞いてたい。」


そんな耀の言葉にドキッと胸を打たれる。
耀...。そんな風に思ってくれてたの?


なんか今日の耀は、いつもみたいなスマートで完璧な耀じゃないけど、すごく本音で話してくれてるような気がする。
私がそうほっこりしていると、



「茉莉花」



と優しい声で呼ばれたと同時に、耀の右手が私の腰をぐっと引き寄せて、左手が私の頬に添えられた。




えっ...。なにこれ...。



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