完璧幼馴染の仮面が崩れるとき




ひとりマイナス思考に陥る。
今までのこと、耀との思い出、全部思い出してもやっぱり幸せのすぐ近くには、私の我慢や背伸びや涙ばっかり。



高望みして、期待して、夢を見て…。



耀と一緒にいる時の景色は全てが輝いて見えるけれど、キラキラ輝くものはやっぱりリスクが大きい。



11月の夜風は少し肌寒くて、私の涙で濡れた頬をより一層冷たくする。



「はい。茉莉花」



一人で物思いにふけっていると、結花が暖かい缶コーヒーを買ってきてくれた。



「結花…。」




「落ち込むよね…あれは。

だから、もう茉莉花を励ますようなことも言わない。頑張れとも言わない。

でも、これだけはちゃんと言わせて?


久遠さんを一途に思ってる茉莉花の気持ちは、絶対無駄じゃない。
茉莉花がこんな風にキラキラ輝いて、魅力的な女性に見えるのはね、
まぁ、もちろん素だってあるけどさ。
やっぱり久遠さんのことを好きな気持ちかそうさせてるんだと思う」




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