完璧幼馴染の仮面が崩れるとき



はぁ〜。本気で好きなのになぁ。私。ずっと…。

なんでこんなにも伝わらないんだろ…。
まぁ、私が伝えようとしてないからか。



なんて思いながら携帯を開く。



そう言えば、秋月さんからのメッセージ、返してなかった。
秋月さんが一体どこまでの思いで私に声をかけてくれてるのかなんて、全く想像はつかない。


だけど、真剣に誘ってもらってるのなら、私だって真摯に返すのが常識。



少なくとも、今の段階で秋月さんとそんな風な関係になる可能性はゼロに近いわけだし。


やっぱりしっかり誤魔化さずに言わなきゃいけないよね…。


そう思って、私は正直な気持ちを伝えることを決めた。






『秋月さん。お誘いありがとうございます。


実は、私は幼い頃からずっと好きな人がいます。私の人生に大きく関わってる人で、今の私がいるのもその人の存在が大きいんです。

秋月さんは本当に素敵な男性だと思っていますし、私がこんな風にお断りするにはかなり勿体ないお話だということも、重々承知しています。


それでも、彼の存在は私にとって唯一なんです。だから、これからもお食事をご一緒することはきっとありません。


本当にすみません。ありがとうございました』



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