完璧幼馴染の仮面が崩れるとき



そんな確信的なことを聞かれるとは思ってもみなかった。

やっぱり社長ともなる人は人を見る洞察力に優れてるのかもしれない。



「いえ……そんなに上手くはいってません…」




そう言って自分で泣きそうになった。
うまくもいってないのにこんなに素敵な人の誘いを断って…何やってるんだろう。



『ごめんね。わざわざ辛い返事させて…。

僕はね、壇さんにもし好きな人が居てもそれでも今みたいに辛い思いしてるなら、そばにいてその哀しみを少しでも軽くできたらと思ってる。

仕事が大変な時も支えられたらと思ってる。


だから、彼が好きなままの壇さんでいいんだ

君はそんなの都合いいって言うかもしれないけど、そうしてでもそばに居たい。壇さんの』




「そんな…。」



どうして私なんだろう。
こんなにも素敵な人がどうして私なんか…。

きっとたくさんの女性が秋月さんのことを素敵だと憧れてる。本気で好きな人だってきっといるのに…。




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