完璧幼馴染の仮面が崩れるとき
『なんで私?って思ってるでしょ。
惚れた弱みだね。壇さんに関しては本当に冷静な判断ができない。
君が本当に好きなんだ。
こんな電話越しで言うことじゃないかもしれないけど、僕ならあんな辛そうな顔、絶対させない。
付き合おうまでは言わないから、彼のこと思っててもいい。
僕を利用する気持ちで、もう一度、食事に行かない?』
秋月さんの真っ直ぐな思い。
そして、有無を言わせぬ大きな存在感。
弱りに弱った私はその甘い言葉にフラっと傾いてしまった。
「じゃあ。お願いします…。」
『よかった。また壇さんと会える』
そう言って彼は甘い声で『おやすみ』と電話を切った
これでよかったのかな。
また秋月さんを傷つけるんじゃ…と思う気持ちが拭いきれない。
また明日、結花に相談してみようかな…。
私一人じゃ複雑すぎて分かんないし。
そう思いながら眠りについた。