完璧幼馴染の仮面が崩れるとき
♢素敵な夜と葛藤
ちまちま悩んでいると、ついに秋月さんとの食事の日が来てしまった。
結局、結花に相談したのに、
『いいじゃん。茉莉花はもっとズルい頭を身につけるべきよ。
ほかの彼を思ってても構わないなんて器の広いイイ男。いないわよ?そう言ってくださってるなら、その優しさに甘えてもいいじゃん?
だって、今まで散々傷ついてきたんだから!』
と、かなり楽観的に返答されてしまった。
本当にこんなのでいいの?私。
耀を裏切っても…。
って、耀は最初から私のことなんて縛ってないのか…。
今日のフライトが終わって、急いで家に帰る。
シャワーを浴びて、メイクポーチを開けると、本当に悪いことしてるような気持ちになる。
さらに、耀に会う時は、どんなメイクをして、どんな髪型で、どんな服装で行こうかなんてウキウキなのになぁ。
耀のバカ野郎。
なんて思っても無駄。現実はそんなに甘くないし…。
そう思いながらも準備を進めた。