完璧幼馴染の仮面が崩れるとき
♢来たる土曜日




もう何も考えなくてもいいぐらいこの約1週間は仕事に集中した。




じっとしてたり、ぼーっとしてると耀のことばかり頭によぎるのは若い頃からの私の癖。

よくもまぁこんなにも耀の表情一つ一つを覚えてるなってぐらい私は耀のことばかり見て考えて思い出してたんだ。



それもこれも、今日で終わる。


私は耀を裏切って、既読無視をしたまま、あのレストランには行かないつもり。



さすがに大人の耀でも、大事な話があるって連絡してすっぽかされたら怒るはず。嫌われるかもしれない。



だけど、私にはそれでも良かった。


今までの優しい耀じゃ、私はずっと耀から抜け出さない。ずっと忘れられなくて、結婚もしないまま、私は1人で切ない思いをするんだ。




親友の結花だって、向こうの両親に会うなんて、結婚がもう間近にあるってこと。
私だってもううかうかして、ほんわか夢を見れるような年はもう終わった。



私はいつもよりも一段と気合を入れてメイクをして、綺麗な服を着て、秋月さんを待っていた



今日はもう心ゆくまで楽しんでやるんだから。






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