完璧幼馴染の仮面が崩れるとき
私がニコッと笑って見せると、
「それって、俺が手出すわけねぇってこと?
それとも、食われてもいいってこと?
........どっち?」
なんて予想外の質問が飛んできた。
「えっ...」
「フッ。冗談。お前に手出すほど飢えてねぇから」
なんてまた色気を振りまいて笑う耀に殺意さえ湧いてくる。
「もー、ほんと、からかわないでよね。ドS」
私がそう言うと、彼は口角をにっとあげて
「茉莉花みたいな強情で普段ブレない女がちょっと焦ってんのって俺のS心をすげぇくすぐるんだよな」
「悪趣味ね」
「なんとでも言えよ」
そんなやり取りをして駅まで再び歩く。
はぁあ。ほんとに何やってんだか。
伝えたいことなんてひとつも言葉にならない。
それに、強情なブレない女性、他にもからかってるの?なんて...いらない心配まで増やしてしまった。
もう、最悪だ。
なんて思ってると駅に着いた。
「そう言えば、お前、明後日、15時発のフランス行きのフライト、いんの??」
「明後日...えぇ。私が搭乗する便よ。
耀乗るの?」
「あぁ。茉莉花いんのか。楽しみだわ。
スカート、短くしすぎんなよ」
そう言って耀は私のお尻をひゅっと撫でた。
「ちょっと、幼馴染でもそれはセクハラだから。」
「わりぃな。じゃ気をつけて
ジャケット、また今度でいーから」