狂った彼に花束を
響夜は私をベッドに座らせた。

「こんなのつけさせてごめんな。」
響夜はそう言って、足枷を外してくれた。

「クロ…。なんで、私に優しくするの…?」

「…俺は俺がしたいようにするだけ。」

「答えになってないよ。」
私は小さく微笑んだ。
私の顔を見てクロもつられて笑った。


…ありがとう。
私は心の中で呟いた。

…でも、私は君をきっと裏切る。
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