狂った彼に花束を
今は1人にしてほしい。

じゃないと、泣くの我慢できなくなる…。


クロの表情は変わらない。
私はクロから背を向けて逃げ出そうとしたが、再度腕を掴まれてしまう。

「…お前は母親にうられて響夜に買われた……でも、俺がいる。1人で泣くな。」

クロはそのまま私をきつく抱きしめた。
少しだけ香水の匂いがした。

「…だから、俺の女になれ。」
クロは低く私の耳元で囁いた。
急な展開に私は目を丸くする。

「…え!?」
見上げると満足そうに笑うクロの顔。

「…お前に拒否権ねーよ。」
クロは私に優しくキスをした。
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