狂った彼に花束を
ギシ…。
ベッドに響夜が入ってきたのがわかる。

「花音、そんな布キレ1枚で俺から隠れてるつもり?…本当に可愛いね。」

バサッと布団は剥ぎ取られ、顕になったのは震える私。

「そんなに怯えて何かあったの?」

私は何度も首を横に降った。

「…やだ。…やだっ!」
後ろへ後ずさりするも、壁に当たってしまう。

「この短期間でなにか吹き込まれたの?前は俺のこと拒絶しなかったのに…。」
響夜は私に向かって手を差し伸べた。

私はそれを振り払い、お腹の中から叫ぶ。

「クロっっっ!たすけてっ!」
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