狂った彼に花束を
「へぇ、そんなにクロが気に入ったの?」
私は響夜を睨みつけた。

「クロは関係ないっ!私が勝手に連れ出したの!だから、こんなことやめて…。」

響夜の顔はどんどん曇っていく。

「ほかの男をかばうなんで焼けるね。自分の立場がわからない子にはお仕置きしないとね。」
響夜は不気味に微笑むとぺろりと舌を出した。

「…なに、するの…?」

「そんなに怯えないで。俺はもう君を傷つけないから。」
子供のように笑うと彼はスーツのポケットから小さなスタンガンを取り出した。

「…君以外はどうなってもいいよね。」

そう言って、響夜はクロの首筋に当てると電流を流した。
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