君色~あなたと過ごした日々~
俊介くんの顔も智美の顔も周りも何も見れなくなっていた。
恥ずかしさや不安や悲しさや
智美に対する罪悪感で
頭の中がぐるぐるまわっていて何もわからなくなった…
一体どうすればいいの?
俊介くんがアドレスを写している時間がやけに長くかんじた…
早く終わってくれっ!
そう思っていた時、
「彩~!一緒に帰ろぉ♪」
他のクラスの友達が来た。
「ぁ…じゃあまた今度でいいよ。」
「ぅ、うん。」
俊介くんはアドレスを最後まで写しきれてなかったらしい…
そのまま智美とは気まずいまま別れた。
ため息をつきながら
階段をとぼとぼ降りていった。
昇降口を出たら雨が降っていた。
傘も持ってないのに…
今日は最悪な1日だな……
このときから私の高校生活はいきなり変化し始めたのだった。