黒猫-KURONEKO-《短編》
「ぁん、これ、きもちいい」

両方の乳を優しくもまれ、
敏感な乳首を散々指と口でいじめられ、
身体の芯のくすぶるのがもどかしく無意識に腿を掏り合わせていた。


それに気付いたJは、
胸を責めるのを止めてアタシを見つめた。


アタシは手がとまったことがもどかしく、
刺激を求め懇願するようにますます身体を掏りよせ、
潤んだ瞳を向けた。


「どうしてほしいか言いなさい」

「わ、わからないけど、もっとしてほしいの」

「何を?これをかい?」
そう言うと、右の乳を持ち上げ、目の前で咥えてみせた。

アタシはたちまち顔を羞恥で赤く染めてうつむく。


Jは、
差し向かいに座っているアタシの身体を反対に向けると、
背中を抱えた。

目の前には、
薄明かりに照らされて、
柱を覆うくすんだ鏡が、
二人の姿をぼんやりと映し出していた。


「ほら、これが仔猫ちゃんの姿だよ」


白い裸身体で男の膝の上に座っている。

しかも、
長い間コンプレックスだった胸を弄ばれながら。

そんな自分に恥じ入るほど、
感覚が研ぎ澄まされ、
身体の芯が熱く燃える。


と、耳元でJがささやいた。

「こっちももっと弄ってほしいんじゃないのか?」



そういいながら、
やわやわと黒猫の固く閉じられた膝から太ももを手でなでさすった。



そして、
首筋から耳の後ろに息をやさしく吹きかけられると、
背中を羽でくすぐられたような、
そんな感覚に一瞬我を忘れた。


その時、

白い腿の間をJのやわらかく熱い手がすべりこむと、
簡単に膝を割ってしまった。


「ほらみてごらん。唇のように赤く濡れているだろう?」

大きく広げた形で両膝を裏からおさえられ、
薄明かりの中でも、
白い肌に黒い茂みと赤い亀裂はやけにはっきりと見えた気がした。


「やぁっ 恥かしい、です」


身をよじるアタシをしっかりと強い力で抑えると、
Jの手は付け根に到達した。
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