先生、ボクを飼ってよ
Episode.5
繭side
佐伯さんと話して、一週間が過ぎようとしている。
私はずっと、佐伯さんの言葉を思い出してはため息をついた。
「もう一週間。なにがあった?」
リビングにあるソファーに座っていたら、優心がお茶を持ってきてくれた。
軽くお礼を言い、受け取る。
優心は私の隣に座る。
こう聞く体制を取られても、なにをどう話せば……
「繭?」
私があまりに話そうとしないから、優心は名前を呼んできた。
そんなことをされても、話せないものは話せない。
だって、素直に全部話していいことじゃないから。
「……俺には言えない?」
優心は寂しそうな顔をした。
言う、べき……?