先生、ボクを飼ってよ
Episode.2
あれから一週間が経った。
ボクの好きな人探しは、結局行われなかった。
あのあと、三人に質問攻めされるかと思ってたんだけど、そんなことよりテストって感じで、問いただされなかった。
そしてボクも勉強したんだけど……
「瑞貴……これはありえない」
放課後。
ボクの手元にある答案用紙を見て、風香ちゃんがドン引きしている。
でも正直、そこまでされるのも納得出来る点数だった。
「うわっ! 瑞貴十三点!?」
修くん……!
見るのは問題ない。
見られたくないけど……
ただ、人の点数を大声で言うのはどうかと思う!
「繭先生のテストで十三点……」
風香ちゃん、それ以上は言わないで……
ボクが一番わかってるから……
「ちなみに、ほかのテストはどうだったんだよ」
「余裕でクリア」