先生、ボクを飼ってよ
瑞貴君……!
その可愛い笑顔を向けられて、断れる女はいないだろう。
「いい返事だね。いいよ、教えてあげる」
……こうなりますよね。
それになにより、七海はミーハーなところがあるから、断るわけがなかった。
「藤優心。イケメン、成績優秀、からの運動神経抜群。まあ、完璧男ってところかな」
なんか始まったし……!
もう、止められない。
止めたくても、後ろにいた友人に妨害されるだろうし。
まあ、止めたとしても遅いけど。
「そんなに素敵な人なのに、どうしてあんな言い方を?」
「だって、そんな好物件、自分が持ってたいじゃん」
堂々と言い切らないでよ……
「ボク、会ってみたいなあ」
瑞貴君は私の顔をじっと見てきた。
……ここに優心を呼べと?