先生、ボクを飼ってよ
そして、私たちは人がほとんどいない、公園に来た。
着いてから、佐伯さんが瑞貴君と二人で話したいと言ったから、必然的に私と田辺君、二人になった。
「……私、田辺君のこと空気の読めない素直な人だと思ってた」
「それ、ようはバカってことだよな。……まあ、俺も森野のこと、生徒に興味ない冷血人間だと思ってたから、お互い様ってことで」
そう思われてたなんて。
でも、言い返せる立場じゃない。
田辺君の言う通り、お互い様だ。
「……そうね」
そして、視線の先にいる、瑞貴君と佐伯さんを見つめる。
「瑞貴君と佐伯さん……仲悪かったイメージないわ……」
「だろうな。めちゃくちゃ仲良かったから」
そう。
二人は幼馴染って聞いてたし、見かけても仲が良かったように感じた。
それなのに。