先生、ボクを飼ってよ


修から聞いた。


先生に、あたしが瑞貴のことを好きなこと、言ったって。



……それを知ってるくせに、なんで関係ないなんて言えるのかな。



「関係あるよ。あたしも」



瑞貴の恋愛の渦に、あたしも繭先生もいる。


あたしはまだ足を踏み入れかけてる……みたいなところだけど、先生は完璧に入ってる。



あたしたちは無関係にはなれない。



そう言いたいのに、なんで言えない。



自分自身が回りくどいことをしてる。



わかってる。



でも、この複雑な気持ちを、上手く言葉にできる気がしなかった。



「だったら、佐伯さんが……」



そんなことより、今はこの煮え切らない態度をとる先生をどうにかしないと。



「あたしには瑞貴を笑顔にできないからこうやって、先生のところに来てるんじゃん」


「そんなことない」
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