先生、ボクを飼ってよ


一理ある。


でも、どうして先生があたしたちの仲の心配をする?



いつ、そんな話をしたの?



いや……心あたりがある。



夏祭りの日だ。



あの日、修と先生は二人だった。


そのときに話したんだ……



「まあ、矛盾してたけどな。お前らには仲良くしてほしい。でも、瑞貴と過ごす日々を失いたくない。どう考えたって、そのままいけば風香と瑞貴は元には戻らないのに」



……うん。


そこは否定しないよ。



先生と瑞貴が仲良くしている限り、あたしは……


嫉妬を続けるだろうから。



「でもその選択で、森野は生徒を優先した」



そっか、だから迷惑だって、嘘をついたんだ。



って、待って。



「……先生が瑞貴のこと迷惑って言った理由、それだよね?」
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