先生、ボクを飼ってよ
というかね。
「それ、遠回しに告れって言ってるよね?」
「キノセイダロ」
棒読みじゃねーか!
「ま、またなんかあればいつでも相談しろ。抱え込むのはよくねえからな」
修はあたしの頭を撫で、そのままどこかに行って、あたしを一人にしてくれた。
少し、考えなきゃいけない。
でも、考えられない。
……わからない。
どうすればいい、とかじゃなくて。
うじうじ考えるのは嫌いなくせに、考え続けてるのが。
これをやめるには、答えはひとつしかない。
ひとつしかないってわかってるのに、それを行動に移せない。
なんかあたしって……
「めんっどくせえ……」
「風香ちゃん?」
すると、なにも知らない瑞貴があたしを呼んだ。