さよなら、嘘つき君。
『うん、こっちこそよろしく。こころちゃん、朝教室入ってきたとき、俺と目があったよね?』
「あ…それは」
『俺、ドキっとした。あまりにも可愛くて』
――ん?あまりにも可愛くて?
また少女漫画のような甘いセリフを吐いた。普通の女の子だったら、きっともう彼の虜。
さっきも感じたけど、私にはまた少し違和感。
『あれ、反応ない?ごめん、からかいすぎたかな』
再び私に向けられる、優しい笑顔。のはずなのに、、、私には少し寂しい笑顔に思えた。