さよなら、嘘つき君。
『成瀬君と一緒に帰りたくて、迎えにきちゃった』
成瀬君はまだ帰り支度の途中で、椅子に座りながらプリント類を片付けている。そこに女の子たちがやってくる。
『ありがとう。でも、今日そういえば用事があったんだった。明日は一緒に帰ろう、だから今日はごめんね』
手を合わせて成瀬君は女の子たちに謝る。
今日放課後遊ぶ約束をしていた女の子たちにも、謝りながら「ばいばい」と手を振って教室を出ていった。
その後女の子たちは、ため息をつきながら足を重たそうにして教室から出ていく。